健康コラム

画期的! “打ち返し”が要らない

肺炎球菌ワクチン接種法で肺炎予防を。

肺炎の怖さは大きく3つ

肺炎は、現在、日本人の死亡原因第3位の病気です。細菌やウイルスが肺に侵入することで引き起こされ、原因菌として最も多いのが「肺炎球菌」です。肺炎を起こす数々の病原体の中でも、特に毒性の強い菌とされています。肺炎の主な症状は、せき、発熱、たんが出るなど初期症状が風邪と似ているため、安易に考えがちですが、風邪と思っていたら、翌日には起き上がれなくなってしまった、というようなケースも珍しくありません。肺炎は肺の中の感染症であり、風邪とはまったく違う病気です。肺炎の怖さは大きく3つほど挙げられます。      

 

 

1症状が重く、長く続く。

食欲がなく38℃以上の高熱などが続くなど、風邪と似てはいますが、その症状は重く、長く続くため、死に至ることもある軽視できない病気の一つです。また高齢者では急激に症状が進むことがあるので、重症化する前に早期に治療することがポイントです。

 

265歳以上の高齢者に集中

平成28年度の統計によれば、肺炎で亡くなる方の約95%が65歳以上の高齢者

これは年齢とともに基礎体力が衰え、免疫力が低下してしまったことが原因です。また持病の悪化やインフルエンザがきっかけとなり感染する場合も少なくありません。 ※厚生労働省人口動態統計(平成28年)

 

3周囲にうつしやすい

せきやくしゃみなどで、家族や周囲の人にうつしやすい感染症です。特に5歳未満の幼児は要注意。また腎臓が悪い、肝機能が悪い、免疫抑制剤を使っているなど基礎疾患があり、免疫の弱い方も気を付けましょう。

 

 

高齢者の肺炎球菌予防ワクチンの定期接種制度について 

高齢者の肺炎による死亡率が高い現状を踏まえ、平成26年10月から65歳以上の高齢者を対象とした公費負担による肺炎球菌ワクチンの予防接種が実施されるようになりました。年度により対象者が変わり、平成30年度は下記年齢の方となります。来年3月末日が実施対象期限ですから、忘れずに受けましょう※1

 

平成30年度 肺炎ワクチン接種対象者65歳、70歳、75歳、80歳、85歳、90歳、95歳、100歳となる方▶︎

 

肺炎球菌ワクチンには、高齢者用の23価肺炎球菌ワクチンと、乳幼児用の13価ワクチン(プレベナー)があり、65歳から定期接種できるワクチンは23価です。ただし定期接種を受けても、その効果は恒久的ではないため、再接種を受けなければいけません。23価を接種された方は、2回目以降下記のいずれかによって接種を続ける必要があります。

 

 

※1… 期限を過ぎた場合は自費での接種となります。対象年齢に該当していてもで、既に23価を接種している方は公費負担の対象外です。公費による定期接種は初めての方に限定されます。

※2…23価ワクチンの場合、接種にした所に赤み、痛み、腫れなどが出ることがあるため、5年以上の接種間隔をあける必要があります。お手元の接種済みカード、接種済みシールで前回いつ受けたかご確認ください。

 

▶︎接種済みカード、接種済みシール

 

 

“打ち返し”不要のワクチン接種方法

「定期接種を受けても5年後にはまた打たないといけないの?」予防のためとは言え、確かに面倒ですね。

そこで、これから初めて肺炎球菌ワクチンを打とうとする方に、朗報をお話ししましょう。再接種しなくても良い方法です。

まず、13価ワクチンを初めに打ち、その半年~1年後に23価を接種。すると以降再接種の必要がありません。日本感染症学会や日本呼吸器学会が推奨しています。体内で1度作られた免疫機能が、再び肺炎球に接触すると、さらに免疫機能が高まる効果(プースター効果)が確認されているためです。

 

日常できる生活の中での予防策

 

肺炎は、規則正しい生活を送り、バランスのとれた食事、適度な運動など日常生活の中でも予防することができます。

その他次のことにも気を付けましょう。

 

❶ 家に帰ったら、うがいや手洗いを。

❷ 食後は歯を磨くなど、口腔内の清潔を保ちましょう。

❸ 適度な運動をしましょう。

❹ 禁煙を。

❺ 持病の治療に努めましょう。

 

インフルエンザ感染後に、肺炎球菌などによる肺炎を発症することもあるので、インフルエンザワクチンの接種も忘れないようにしましょう。肺炎球菌予防ワクチンやインフルエンザワクチンの接種は、当医院にご相談ください。

「65歳を過ぎたら、あなたもわたしも、肺炎予防」というCMを見たことがありますか?坂東玉三郎さんが出演していたTVCMです。これは65歳以上の方を対象とした公費負担による肺炎予防ワクチン接種のお知らせですが、来年度以降の実施が未確定のため、その公費負担による期限は、今のところ2019年3月までとされています。

ここでは、肺炎球菌ワクチンによる肺炎予防の重要性や“打ち返し”がいらない画期的な予防接種の受け方などをお話します。

 

平成28年 厚生労働省人口動態統計

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