健康コラム

心身の衰え「フレイル」を予防して、

いつまでも健康に!

齢をとれば、誰でも心身の衰えを感じるのは当たり前。いわゆる「老化現象」と言われるものです。最近では、こうした心身の衰えた状態を「フレイル」と呼び、高齢者の介護予防策、健康寿命を伸ばすキーワードとして注目されています。

 

今のあなたはフレイル状態?

心身の虚弱状態が進行すると(フレイルが進むと)、風邪をこじらせて肺炎を発症したり、転んで骨折をするなど、病気やけがを起こしやすくなり、免疫力も低下してきます。こうしたことをきっかけに寝たきりになるケースも少なくありません。

日々元気に暮らすためには、ご自身の健康状態を把握し、生活習慣を見直すことがポイントです。生活の改善によってフレイルから健康な心身を取り戻しましょう。

 

フレイルの度合いを見極めましょう

 

次の項目のうち、3つ以上当てはまればフレイルに該当、1つまたは2つの場合はフレイルの予備軍と判断します。

 

□ 1. 意図しないで年間4、5kg以上の体重が減った

□ 2. 疲れやすく、何をするのも面倒になる

□ 3. 歩く速度が遅くなった

□ 4. 握力が弱くなった

□ 5. 身体活動量が減った(米国研究者らの基準から)

 

 

フレイル予防は、まずこの4つから

フレイル予防には、身体機能的な改善と精神的な側面からの改善が必要です。

 

1.バランスの良い食事が大切!

 

フレイルで身体的に現れる最も顕著な兆候は、筋力の衰えです。転倒による骨折などは、筋力の衰えが大きな要因の一つです。また転倒を恐るなどで動かない生活が続くと、脳の活性化が妨げられ、認知症を誘引することにもなります。

こうした筋力の衰えを予防するためには、適正な食事と適度な運動が求められます。

年齢とともに食事の量も減り、脂っぽい肉類を避けるようになりますが、筋力を保つためには筋肉の主成分であるタンパク質が不可欠です。肉や魚、大豆、牛乳などタンパク質を多く含む食材を適量とるよう心がけましょう。

 

タンパク質ミネラル炭水化物ビタミン脂質5大栄養素

 

※食事は、タンパク質、脂質、炭水化物、ミネラル、ビタミン5大栄養素をバランスよくとることが大切です。糖尿病や高血圧、腎臓病などで食事制限のある方は、医師の指導に従ってください。

 

 

2.適度な運動がフレイルの最大の予防法!

 

筋力の衰えを防ぐ方法として、食事の質とともに忘れてならないのがウォーキングなどの有酸素運動です。その日の体調やご自身の健康状態によって歩く時間、歩数は異なりますが、体調の許す範囲で適度な運動を毎日続けることが重要です。一般論としては1日8,000歩以上のウォーキングはメリットがないと言われています。

厚生労働省は「健康づくりのための身体活動指針」として、今より10分多く体を動かす“プラス・テン”を呼びかけいます。例えば、テレビを見ながら、スクワットをしたり、柔軟体操や軽いダンベル運動をしてもよいでしょう。

また①出かける時はなるべく歩く、②エスカレターよりも階段を利用する、③外に出かけるようにするなど心掛けましょう。

 

※膝や腰のなどに痛みのある方は、ウォーキングなどの有酸素運動を始める前に、かかりつけ医師に相談してください。

 

3.よく噛むことが認知症の予防にも!

 

歯や歯茎も年齢とともに衰え、噛む機能が弱まってきます。よく噛み切れないという理由から、柔らかいものばかり食べていると、ますます噛む機能が落ち、飲み込む機能(嚥下えんげ機能)も弱まります。嚥下機能が落ちることにより、食べ物が気管に入り込んでしまう誤嚥(ごえん)を起こし、誤嚥性肺炎を発症しかねません。

そして噛むことのもう一つの大きな効用として、認知症の予防にもつながると言われています。よく噛むことによりあごが動き、脳神経が刺激されて脳が活性化されるためです。

バランスの良い食材を取るためにも、また認知症の予防のためにも、噛みごたえのある食品も避けずに、普段からよく噛んで食べるように心がけましょう。

 

ゲームや楽しいレクリエーションなどで、認知症予防のためのトレーニングを実践しています。(通所リハビリテーション「さくら」)スタッフの介助により歩行訓練中。歩行が可能な方にとって歩くことがもっとも効果的なリハビリです。(通所リハビリテーション「さくら」)

 

4.進んで社会参加を!

 

フレイルは身体の機能低下とともに、認知機能の衰えやうつといった精神的な状態によっても引き起こされ、進行するとされています。

年齢を重ねるにつれ、身の回りの急激な変化に対応できず、つい社会とのつながりをもつことが億劫になり、家に閉じこもる、というような状態に陥りがちです。会話をすることも億劫となり、フレイルが重症化していくのです。

趣味や、老人会、地域のボランティアなどに積極的に参加し、社会とのつながりを保ち、生きがいや、やりがいを見つけることが大切です。

要支援・要介護認定を受けた方は、進んでデイサービスなどを活用するとよいでしょう。

当医院の通所リハビリテーション「さくら」では、多くの方々とおしゃべりしたり、運動したりして一日を楽しく過ごすことができます。是非、ご利用ください。

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