健康コラム

記憶がすっぽり抜ける認知症はもう身近な問題

「最近、物忘れがひどい。これって認知症?」と思うことはありませんか? 年を取れば忘れっぽくもなります。老化による物忘れと認知症は違いますが、年のせいにして認知症を見落とすケースは少なくありません。

認知症になると、記憶がすっぽり抜けるだけでなく、幻覚を見たり、周囲に攻撃的になるなどの異常な行動が出てきます。周囲はそうした行動に振り回されるのですから、たまったものではありません。一方多くの人は「どうせ認知症だから、本人はわからない」と思いがちですが、そうとも言い切れないのです。特に初期の場合、本人は一部の記憶がすっぽり抜けることに戸惑い、自信を失い、混乱し、不安でいっぱいになっていることでしょう。認知症は本人にとっても、周囲にとってもつらいものなのです。高齢化社会の中、ますます増える認知症はあなたの身近な問題になっていくでしょう。ここで認知症について知っておきましょう。

 

 

物忘れと認知症の違いは?

認知症は、脳の病気やけがなどによって、脳の「記憶する」「理解する」「見てわかる」「聞いてわかる」機能が侵されて、日常生活に支障をきたす症状をいいます。今のところ認知症を完全に治す治療法はありませんが、認知症の予防や、場合によっては症状を軽減することはできます。まず物忘れと、認知症の違いを知ることが第一段階です。

たとえば物忘れは、「昨日の夕飯に何を食べたかを思い出せない」といった体験の一部を忘れてしまうことです。一方認知症は、夕飯を食べた記憶がすっぽり抜けてしまうため、「食べていない」となってしまうのです。

 

 物忘れ  認知症  老化が原因  脳の病気が原因  体験の一部を忘れる  体験全体を忘れる  物忘れを自覚する  物忘れの自覚がない  ヒントをもらうと思い出せる  ヒントをもらっても思い出せない  日常生活に支障がない  日常生活に支障がある 

 

 

3大認知症とは

一口に認知症と言っても種類はさまざまです。代表的な認知症には、「アルツハーマー型認知症」「レビー小体型認知症」「脳血管性認知症」があります。

 

認知症の約60%を占めるアルツハイマー型

 

アルツハイマー型は、認知症全体の約60%を占めるとされ、「物忘れ」で始まることが多いのが特徴です。なぜなるのか--。少し専門的な話になりますが、アルツハイマー型は、まず脳内の神経細胞に異常なたんぱく質が集まり出し、老人斑というシミを形成します。やがて正常な神経細胞が死んでしまい、記憶をつかさどる脳の側頭葉(海馬)などがひどく縮み出して発症するとされています。

症状としては、初期は物忘れが激しく、中期になると幻覚や妄想、徘徊などが現れ出し、後期にはうまく歩けなくなったり、食べ物や水分がうまく飲み込めなくなり、寝たきりになってしまうことも少なくありません。

アルツハイマー型の怖さは、潜伏期間が10~20年と長いことです。たとえば80歳でアルツハイマー型が発症されたとすると、60歳~70歳頃には、脳内の正常な神経細胞が侵され始めていたということになるのです。

 

妄想が起こるレビー小体型

 

アルツハイマー型は、認知症全体の約60%を占めるとされ、「物忘れ」で始まることが多いのが特徴です。なぜなるのか--。少し専門的な話になりますが、アルツハイマー型は、まず脳内の神経細胞に異常なたんぱく質が集まり出し、老人斑というシミを形成します。やがて正常な神経細胞が死んでしまい、記憶をつかさどる脳の側頭葉(海馬)などがひどく縮み出して発症するとされています。

 症状としては、初期は物忘れが激しく、中期になると幻覚や妄想、徘徊などが現れ出し、後期にはうまく歩けなくなったり、食べ物や水分がうまく飲み込めなくなり、寝たきりになってしまうことも少なくありません。

アルツハイマー型の怖さは、潜伏期間が10~20年と長いことです。たとえば80歳でアルツハイマー型が発症されたとすると、60歳~70歳頃には、脳内の正常な神経細胞が侵され始めていたということになるのです。

 

脳梗塞などが主原因の脳血管性認知症

 

脳梗塞や脳出血、くも膜下出血など脳の病気によって、脳の血管が詰まったり、出血したりし、脳の神経細胞が死んでしまうことが主な原因とされます。アルツハイマー型の次に割合が高いとされ、アルツハイマー型と併発していることが少なくありません。

 

 認知症の予防の10カ条   1.塩分と動物性脂肪を控えたバランスのよい食事を  2.適度に運動を行い、足腰を丈夫に  3.深酒とタバコはやめて規則正しい生活を  4.生活習慣病(高血圧、肥満など)の予防・早期発見・治療を  5.転倒に気をつけよう 頭の打撲は認知症招く  6.興味と好奇心をもつように  7.考えをまとめて表現する習慣を  8.こまやかな気配りをしたよい付き合いを  9.いつも若々しくおしゃれ心を忘れずに10.くよくよしないで明るい気分で生活を (「財団法人認知症予防財団」より) 

 

 

周囲の気づきがカギに早めに受診を

 認知症の多くは、家族や周りの人の「今までと違う?!」という気づきから発覚します。認知症は、早期発見・早期治療で進行を遅らせる場合もあります。家族や周囲の人のちょっとした変化を不安に思ったら、すぐに当医院を受診してください。

受診は、本人だけでなく、家族も付き添うようにし、どんな症状なのかを説明した方がよいでしょう。その際、いつ頃からか、どんな症状なのか、どんなことに困っているかのほかに、現在、治療中の病気や服用している薬などもメモにしておきましょう。