健康コラム

たかが「めまい」、されど「めまい」。油断は禁物。

「天井がグルングルンと回る」「ふわふわと浮いているよう」「急に目の前が暗くなって…」など、人によってめまいの症状は様々ですが、あなたもそんな経験をお持ちなのでは?たかが「めまい」といって、侮ってはいけません。めまいには大きな病気が隠れていることもあります。

 

 

朝、ベッドから起き上がったら、突如目の前がぐるぐると回り始め、激しい頭痛と嘔吐に襲われた…頭痛や嘔吐を伴わないまでも、めまいに悩む人は少なくありません。めまいの多くは数分~数十分で一時的に治りますが、中には脳出血や脳梗塞の初期段階で起こることもあるので、軽く考えてはいけません。

今回のコラムでは、めまいにかかわる4つの要因ー耳、脳、心の問題(ストレスなど)、加齢ーから、症状や病気の一部を紹介します。

 

耳に関係するめまい  三半規管、耳石器、前庭神経の障害によるめまい、耳鳴り、難聴、 耳閉感を伴う脳に関係するめまい  脳の血管に生じた障害の初期症状として発症するめまい 手足がしびれる、頭痛やろれつが回らないなど心理的なめまい  過度の長期間にわたるストレスが原因となって起こるめまい 動悸や発汗、呼吸困難、食欲がない、手足が震える、睡眠不足など加齢に伴うめまい  様々な身体機能が低下したことによるめまい 糖尿病などの持病が要因となって起こるめまい

 

 

耳に関係するめまい。

耳の奥の平衡感覚にかかわる三半規管の異常などにより、身体は動いていないのに、「回っている」と脳に伝達され発生するめまいです。

 

 

良性発作性頭位めまい症

耳が起因するめまいの中で最も多い症例で、内耳(ないじ)にある耳石(じせき)のかけらがはがれ、三半規管を刺激することにより発症すると言われています。

ベッドから急に起きる、勢いよく立ち上がる、美容室でシャンプーする時に頭をそらすなど、急に頭を動かすことが要因となって起こり、通常は30秒~1分ほどで治まるめまいです。

 

メニエール病

内耳を満たす液体状の「内リンパ」が増え過ぎ、内耳がむくむ(水ぶくれのような状態)ことにより発症すると言われています。難聴や耳鳴り、耳がつまった感じなどの症状が現れ、めまいが反復することが特徴です。

メニエール病は、初期段階での投薬の治療が有効とされていますが、ストレス・睡眠不足・疲労が関与しているとも言われています。投薬治療と共に、生活習慣を正すことが大切です。

 

脳に関係するめまい。

脳出血や脳梗塞などにより、平衡感覚にかかわる神経組織に障害が発生し、起こるめまいです。

 

脳出血・脳梗塞の初期症状かも

脳に起因するめまいは、頭痛やろれつが回らない、手足や顔がしびれる、二重に見えるなどの症状が特徴です。このような症状の一つでも当てはまるめまいは、脳出血・脳梗塞などの発症が疑われます。命にかかわる場合もありますので、軽く考えず、できる限り速やかに受診してください。通常、耳鳴りや難聴などを伴いません。

 

心の問題によるめまい。

強い不安感や心配事など、長期にわたるストレスが原因となって起こるめまいです。自立神経に変調をきたし、めまいのほか様々な症状があらわれます。動悸や発汗、呼吸困難、食欲がない、手足が震える、睡眠不足などです。

現代病の要因でもあるストレスを減らすために、適度な運動や趣味を楽しむなど、気分転換を心がけます。症状によっては専門の医療機関の診療が必要となる場合もありますので、当院にご相談ください。

 

加齢に伴うめまい。

年齢を重ねるにつれ、身体的な様々な機能が低下し、めまいも起こりやすくなります。

 

・老化に伴うめまい:神経系の機能が低下し、平衡感覚の情報を正常に処理できないことにより起こるめまい。 ・血圧に関わるめまい:血圧を調節する能力が衰え、脳に酸素や栄養を十分に送ることができないことにより起こるめまい。 ・脳内血管の老化によるめまい:脳出血や脳梗塞などの初期症状の場合もあります。放置せず、できる限り早く受診する必要があります。 ・持病が原因となって起こるめまい:高血圧症、糖尿病などの持病や服用している薬の副作用から発症することもあります。お年寄りのめまいは、様々な原因が複合的に関連しているため、簡単に特定できない場合が少なくありません。

 

起立性低血圧によるめまい

急に立ち上がったりすることにより、血圧が下がり、めまいが起こることがあります。お年寄りの場合、血圧を一定に保つ機能が衰えているために、めまいが起きやすくなるのです。

 

脱水状態が引き起こすめまい

暑い夏や、寝ている間に汗をかくなどで体の水分が失われて脱水症状になると、血流が悪くなるため、めまいが起きやすくなります。こまめに水分を補給しましょう。

 

MEMO・・     ・・めまいの症状をメモしましょう めまいが治まったら、「何時頃?」「何をしているとき?」「症状は?」「どのくらいの時間?」などをメモしておきましょう。問診で、それらと持病の薬などを医師に伝えてください。受診時には症状が治まっているため、診断が難しい場合などの判断材料として有効です。また高齢者の方のめまいは判断が難しい場合も多く、普段から〝あなたの健康状態〟を把握する「かかりつけ医」を持つことも、めまい対策として重要です。 めまいは原因によりその症状や強さが異なり、また人により様々です。また一時的なものから、早期に受診する必要があるものまで、なかなか厄介な病気です。たかが「めまい」と放置せず、早めに当医院にご相談ください。当医院では、まずめまいの原因が耳によるものか、脳に起因するものか、また他に原因があるのかを診察・判断し、適切な指導を実践するとともに、場合によっては専門機関をご紹介いたします。