健康コラム

「ノロウイルス」

冬から春先は「ノロウイルス」の季節。

乳幼児やご老人は、特に注意が必要です。

 

まだ治療法が確立されていない「ノロウイルス」

ここ数年冬の訪れとともに、集団感染での発症が報告され、話題になることも多い「ノロウイルス」。本来は、急性胃腸炎(消化器感染症)を引き起こす伝染性のウイルスの呼称ですが、嘔吐・下痢・発熱などの症状を含めて「ノロウイルス」と呼ばれているようです。

ノロウイルスが体内に侵入すると、1~2日ほどで突発的な激しい吐き気や嘔吐、下痢や腹痛、38℃前後の発熱の症状が現れます。嘔吐や下痢を1日に数回から十数回起こす場合もあり、こうした症状が感染者をひどく苦しめるのです。

ノロウイルスで重篤に至るようなことは滅多にありませんが、感染力・伝染力が非常に強く、いまだに的確な治療法が見つからないという厄介な病気です。感染の多くは、食品から直接感染する場合もありますが、感染者の吐いた物(吐瀉物)や飛び跳ねた糞便から、あるいはそうしたものが乾燥した塵埃から感染するケースが殆どと言われています。また感染の自覚がないまま人と接触した場合にも感染する恐れがあります。そのため幼稚園・保育所や学校、福祉施設などで発生すると集団感染につながります。発症した子どもが回復しないうちに、家族全員がノロウイルスに掛かってしまったなどというケースも少なくありません。

重篤に至るようなことのない病気ですが、免疫力の低い高齢者や乳幼児では症状が長引くことがあり、特に注意が必要です。

 

ノロウイルスの感染ルートは2通り

ノロウイルスの的確な治療法がまだ見つかっていない現状では、感染しないことが最大の防御法です。

感染ルートはおおまかに2通りあります。

 

1. 人から人への接触・飛沫感染

・感染者の糞便や吐瀉物を片付けているときに直接、また感染者が坐った便器などで接触感染。

・床に広がった吐瀉物の処理が不十分だったりすると、残ったウイルスが乾燥し、空気中に舞い上がり飛沫感染。

・感染者がくしゃみをしたり、会話などで空気中に飛び散ったノロウイルスを吸い込むことによっても感染。

 

2. 食品からの感染

感染者が扱った食品を食べたり、ノロウイルスに汚染されていた食品を十分に加熱調理しないで食べる、ノロウイルスに汚染された水を飲むなどが考えられます。

 

ノロウイルスに感染しないために…

こまめに手を洗いましょう。

指と指の間、爪の間など丁寧な手洗いを心がけましょう。できればブラシなどを使って洗い、十分にすすいでください。こまめなうがいも効果的です。

・調理前や、食事の前、トイレの後などは、特にしっかり手を洗います。

手洗いの後は、清潔なタオルを使いましょう。

・生野菜や果物なども十分に洗いましょう。また包丁やまな板、食器なども十分に洗ってください。

 

直接触れないようにしましょう。

・感染者の糞便や吐瀉物を処理する時は、マスクやビニール手袋などを着用し、直接触れないようにします。万が一触れてしまったら、十分に手を洗い、消毒します。

・吐瀉物や糞便で汚れた衣類などは、他の洗濯物と分けて洗いましょう。

・吐瀉物などを片付けた用具、雑巾類は、塩素系漂白剤で漬け置き洗いをしましょう。

・吐瀉物などで汚れた床は、塩素系漂白剤を含ませた布で被い、しばらくそのままにして消毒しましょう。

ノロかな?と思ったら、当医院までご連絡を

下痢や嘔吐による脱水症状を避けるために、スポーツドリンクや生理食塩水などを人肌に温めて飲み、水分を補給するようにします。下痢がひどいからといって、下痢止めの薬を服用にしないようにしましょう。病気の回復を遅らせることがあります。ノロウイルスが疑われる場合には、早めに当医院にご連絡・ご相談ください。