健康コラム

ご えんせいはいえん

最近よく耳にす「誤嚥性肺炎って何?

高齢者に多い「誤嚥性肺炎」

肺炎は、全死亡原因の第4位です。特に年齢が高くなるほど肺炎による死亡率が高まり、そのほとんどが、「誤嚥性肺炎」といわれています。

誤嚥性肺炎とは、食べ物やだ液が肺に入り、それらに混ざっていた細菌が、肺の中で増殖し起こる肺炎です。

通常、食道を通って胃に入る食べ物が、どうして肺に入ってしまうのか…。 普段、食べ物を飲み込もうとすると、脳からのサインによって肺につながる気管の弁が閉まり、肺に食べ物が入らないようになります。しかし老化などにより、気管の弁がきちんと閉まらず、すき間ができてしまうことがあります。そのすき間から食べ物やだ液が肺に入ることに……。

また健康な人であれば、気管に入った異物を、むせたり、せき込んで気管の外に出すことができますが、老化によりせき込む力が弱まり、気管を通って肺に入ってしまいます。さらに寝ている間に、胃液などが食べ物と一緒に食道を逆流し、肺に流れ込むこともあります。

誤嚥性肺炎は加齢による原因の他、脳卒中や脳梗塞により脳からのサインが鈍くなると、せき込む力が低下したり、物が飲み込みにくくなるなどで誤嚥性肺炎が起こすこともあります。

 

誤嚥性肺炎は気付きにくく、再発しやすい

誤嚥性肺炎の恐さは、気づきにくい点です。眠っている間に、だ液が肺に入り込むような場合など、本人に自覚がなく、軽いうちはそのまま治ることもあります。そうした状況を繰り返すうち、気づいた時には細菌が増殖し、ひどくなっていることが多いのです。また一旦回復しても再発しやすいので、周囲のご家族の方は注意して見守ることが必要です。

日ごろ食事のときに、よくむせたり、発熱を繰り返すような人が周囲にいらっしゃったら、誤嚥性肺炎かもしれません。早めに当医院にご相談ください。

 

どんな症状が出るの?

早めに誤嚥性肺炎に気付くために、一般的な症状を知っておきましょう

❶激しくせき込む❷高熱が出る❸濃い痰が多くなった❹呼吸が苦しい

その他、元気がない、食べ物が口に残る、口からよくこぼす、パサパサした食べ物が飲み込みにくい、お茶によくむせる、食事時間が長くなった、食後に疲れてぐったりするなど、日頃から注意するよう心がけましょう。

 

口腔ケアなどで日頃から予防を

日頃からの予防で誤嚥性肺炎の発症を抑えることができます。その方法は

❶口腔内をつねに清潔に。

口の中の細菌が増えると、肺に入るリスクが高まるので、口腔ケアで細菌を減らすことが大切です。特に寝る前の口腔ケアは忘れずに丁寧に行いましょう。

食後は歯磨きや歯肉マッサージを行います。うがいも有効ですので心がけましょう。

入れ歯は、外してしっかりと磨き、夜間は洗浄液につけるようにします。たとえ歯がなくとも、舌や口腔内のブラッシングは効果的です。

❷食事はよくかむ。

よくかむことは脳の機能低下を防ぐと言われています。

❸食後、すぐに横にならない。

食後2時間ほど体を起こしておくことで、胃液の逆流を防ぐようにします。

❹寝る時は上半身をやや高めに。

胃液が逆流しないように、毛布や傾斜できるベッドを使って上半身を高くして寝ることも一つの予防法です。

 

通所リハビリテーションさくらではご希望に応じ、歯科医師豊城あずさの指導により、口腔ケアを実施しています。

 

■口腔ケアの手順歯だけではなく、歯ぐき、頬や唇の内側、上あご、舌の粘膜にも食べかすや細菌が付着します。口腔ケア用ウェットティッシュや粘膜ブラシなどを使い使い、1から4の順に粘膜をケアしましょう。