健康コラム

塩分のとりすぎが、高血圧になりやすい理由とは…

余分な塩分は血管を縮め、血圧が上昇

「塩を減らそうプロジェクト」をご存じですか?「塩を減らそうプロジェクト」では、減塩と体内の塩分を体外に出す方法を提案しながら、高血圧の予防、高血圧の患者さんの生活指導を実践しています。当医院もこのプロジェクトに賛同し“減塩運動”を行っています。

では、なぜ「塩分のとりすぎは高血圧になりやすい」といわれるのでしょうか?理由はいくつかあります。

一つは、牛乳などに含まれるカルシウムの働きです。カルシウムは、塩分をとりすぎることにより蓄積された細胞内の余分なナトリウムを追い出そうと、細胞内に入り込みます。ところがカルシウムには、血管を縮める働きがあるため、血液の通りが悪くなり、血圧が上がることに……。

また、塩分をとりすぎるとのどが渇き、水分を過剰に摂取してしまいます。すると、体を循環する血液の量が増え、これを送り出すために心臓はさらに高い圧力で血液を送り出さなければなりません。また、過剰に摂取した塩分を体外に出すために、さらに血圧を上げないといけません。そのために腎臓にも負担をかけてしまいます。

このように塩分のとりすぎは血管を縮め、さらに血圧を高めるといった悪循環=高血圧症を起こしやすいのですが、厄介なことに特に自覚症状がないため、気付きにくいのです。

しかし高血圧をそのままにしておくと、脳卒中や心筋梗塞など命にかかわる病気を起こしかねません。

 

長野県民の1日の食塩摂取量は平均11.4gと高め

高血圧を防ぐためには、塩分をとりすぎないことが大切です。1日の塩分摂取の目安は、男性10g未満、女性8g未満。すでに血圧が高めの人は6g未満です。

●では、長野県民の食塩摂取量はどうでしょうか?

全国平均10.7g対して、長野県民1人1日当たりの食塩摂取量は11.4g(平成16年度調べ)。さらに20歳以上でみると、男性で13g、女性で11.2gと、目安とされる数値を超え、塩分のとりすぎが実証されています。また年齢が高いほど、「漬け物」から塩分をとる割合が高いという結果も出ています。

 

1日の塩分摂取の目標値には、食品に限らず、調理に使われる塩やしょうゆの塩分も含まれますから、気を付けないと、1日の塩分摂取の目標値はすぐに越えてしまいます。

例えばラーメンには、6~9gの塩分が含まれ、汁まで飲み干すと、それだけで1日の塩分目標値に到達してしまいます。まずは1日1gの減塩を目標にスタートし、徐々に塩分の摂取量を減らすよう心がけましょう。

減塩対策と共に、カリウムをとるようにすると、塩分の排出を促す効果が期待できます。カリウムは、キャベツやきゅうり、トマトなどの野菜や海藻類にたくさん含まれています。

●減塩対策のヒント

・食品では、なるべく減塩製品のものを選ぶ。

・汁はだしのうま味を効かせて薄味に。

・汁物は具を多くし、汁は少なめにしましょう。

・しょうゆは食品に直接かけず、小皿にとるようにしましょう。

・三つ葉や紫蘇、しょうがなどの香味野菜や、ゆず、レモン、すだちなどを利用し、味に変化をつけるよう工夫しましょう。

・漬け物は控えましょう。